お掃除担当者の雇用
今パートで行っている会社の話。
お掃除の担当者は、ビル管理会社A経由でシルバー人材センターから来てもらっている。
掃除の仕方は、会社Aの人が直接、モップの使い方や備品の管理、清掃場所などを指導してくれる。シルバー人材センターから来る方たちは「私に覚えられるかしら・・・」「体力が持つかしら」など、いろいろ不安を持つ方もいるので、大抵は2、3日やってみて判断してもらう、という方式。
うちの会社は工場があるので最初はとても広く感じるが、主に清掃してもらうのはトイレと食堂、事務所の掃除機かけ、そしてゴミを集めて捨てること。
一日3時間で、週に2日から3日来てもらう。二人の方に交互に来てもらう体制。
これまで入れ替わり立ち代わり、辞めては採用を繰り返し、今来てくださっているのが4人目と5人目。
これまで辞めてしまった方の理由は、「掃除の仕方が思っていたのより大変」「休みの日にケガをして階段の上り下りがキツくなった」「モップを手で絞るとか、できない」「・・・(理由不明)」
原因は分かっている。
社長が、思いっきり値切ってるから。そして、
契約した以外のことを担当の方に要求するから。「ここもやっといてくれる~?」って。つまり、後から仕事が増える。それに、
他の会社だともっと楽なはずの事もなぜか大変。加えて、
これくらいできるでしょ、と思っているから。
以前長く来てもらっていた人
会社が移転する前に、長く来てくださってた人がいた。
その人は、8時から12時までの契約だったらしいが、会社のエライさんから昼食の後の食堂テーブルを拭くところまでやってほしい。と言われたらしい。食堂はみんなが昼食を食べるので、早くても12時半くらいまではみんなが使っている。
朝も、時間が足りないからもっと早く来ていたらしい。そんなこと、みんな知らない。
私がこの会社にパートに入ったとき、この方から備品の購入を依頼をされる立ち位置にいたこともあり、ときどき不満らしきものを聞くことがあった。
私なら契約が違う、とはっきり言うだろう。でもその方は私より10歳近く年上で、しかもその人の契約している会社は孫請け、他に当てもないのでクビになりたくないなど、なかなか上には言えない様子だった。
ただ、私も困る。「私に言っても、解決してあげることができないわ、私の立場で上の人に言うこともできない。ごめんなさいね。」といつも言っていた。実際のところは、同じ部署の女性正社員の人には伝えていたが、そのことに対する上司の批判を私には言っても、自分から上司に上げてくれるようなことはなかった。
多分、お掃除担当の方も大ごとになることは望んでいなかっただろう。「休み休みやってるから、いいのよ」「私もここでお昼食べてるから」「朝くつろいでる社員さんの横で掃除しにくいから、勝手に早く来てるの」などの理由をつけて自分を納得させていたようだ・・・。
さて、話を今の人に戻そう。
経営者によって組織は変わる
今来ていただいている人も、少し仕事に慣れてきた頃になると、立場の近さから私と話すことが増えてくる。そうなるといろいろな愚痴も出てくる。「社長さんから〇〇を使って掃除できないかと言われたんですが・・・・(重いし時間かかるし、できないわ・・)」「ゴミ箱の配置が変わってるって叱られちゃった」「備品が足りないとき、だれに言ったらいいのでしょう」などなど。
管理会社Aは、初めこそ掃除指導に来てくれたが、その後はやめる人から次の人への引継ぎだけで、最初の指導が伝わっているとは到底思えない。
うちの社長に関しては、かなり低レベルな経営者。人心把握というものがまるでダメ。
・自分では決してやらないくせに、重箱の隅をつつくような指摘をする
・契約関係なく、言ってみてやってくれたらラッキー、と思っている
・嫌なら替えはいくらでもいるから別にやめてくれていいよ
という思考回路。
私が以前行っていた会社の場合だと、ゴミ箱のゴミは各人が指定の場所の大きなゴミ箱に捨てる、お掃除の人の担当はあくまでも、大きなゴミ箱にたまったゴミを指定の場所に持っていく、だった。それが、全部集めさせようとするし・・・。
一人ひとりのゴミ箱からゴミを集めるのって、時間もかかるし腰も痛くなるって、わかってないよな。
しかも、社長のゴミ箱って、封筒も冊子も、ダイレクトメールも一緒くたで会社イチひどいんですよね、、、。SDGsだってやってるのにね。
さすがに、
・契約にないことを要求する場合は管理会社Aの担当者を通して本人に伝えてほしい、
・何人もやめてるんです。簡単に来てくれる人なんていません!
と正社員の人と一緒にお願いしたのですが。。。
たかがお掃除、されどお掃除
よく求人紙などには、「専業主婦が家庭で培ったスキルを活かせる」とか、「短時間、週◎日だけ!」「一人で黙々とできるお仕事です」などの内容で出ていて、確かにその通りなのだけれど、これまで見てきた感想としては、人によってすごくスキルの差が出る大変な仕事。
広いスペースを効率よくやる手際の良さや、段取りを組む賢さがものをいう。
見ていると、
・以前仕事をやっていて、人がお掃除するのを見ていた人
・掃除をしながらも現場の人とコミュニケーションを取るのが上手な人
・わからないことや言うべきことをきちんと言える人
そんな人が続いているように思う。
そして、使用者が、
たかがお掃除、されどお掃除、年配者が適当にやってるんじゃない、大変な仕事なんだとわかってること。
そうでないと、人は続かない。そして気持ちよく働いてもらうには、感謝の気持ちがなければ、と思うのだ。
ほんと、うちみたいな会社に当たってしまって、申し訳ありません。
では、また・・・